高性能なSHAPTON・シャプトン新型「硝子砥石」

製造中止について

26/2/4に、シャプトンさんが来社するとご連絡を頂いて、久し振りに来社されました。
なにか良い話かと予想して期待していましたら、なんと、ガラス砥石の生産を中止される、とのことでした。

中止の理由は、外国では日本の砥石については先入観がないので、性能を評価されて売れているが、日本では合成砥についてはイメージが固定していて、これが受け入れらていないと言うことでした。

ガラスに貼り付けた薄い砥石、これが、この砥石の特徴なのですが、今までの砥石と外観などがあまりにかけ離れているためかも知れません。

私が販売した後の評価は全て大好評でしたし、当社では大量ではないが、着実に売れておりましたのでとても残念ですが、お造りの方がそう判断されたのですから止むを得ないと思っているところです。

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現在の在庫品については、このページの最下方に記載してあります。

シャプトン硝子砥石について猪本さんの話
今年の正月(20/1/3)に、いつも懇意にさせて頂いている鉋台打ちの名工猪本さんが年始にお出でになって話をされれた中に、昨年アメリカで台打ち道場をなさり、最後に各自が仕上げた鉋で削ろう会のように薄削り大会をされた時の話をされました。

台の仕込みが終わると、刃はよく研いで最後は仕上砥石で仕上げるのですが、猪本さんは最終の仕上げ砥ぎには必ず合せ砥を使わないとダメだと思っておられたとのことです。
ところが、会場に用意されていた砥石が全て合成砥だったため一抹の不安を持ちながらも、それしかないのですから、やむを得ずそれで仕上げたところ、とても良い刃が付いて、その後の試し削りの会では全員が素晴らしい鉋屑を出したとのことでした。

その時に使った砥石が、まだ日本では発売されていなかったシャプトンの硝子砥石だったのです。
この猪本さんのお話については次のページに詳しく説明してありますのでご覧頂ければ幸いです。ここからお入り下さい。

実は、シャプトンさんが、猪本さんがお出でになる前の12月に岩崎重義さんを訪問された折に当社にお立ち寄りになり、既に当社とのご縁が出来ておりまして、当社の1月の全体会議の日にお出でになり製品の説明をして戴くことになっていたんです。

その後、予定通り1月19日にシャプトンさんが来社され、4月から発売になる新シリーズの「硝子砥石」に付いて、さまざまな資料を提示されて詳しく説明をされて行かれました。

シャプトンさんの説明をお聞きして感じたのですが、砥石に対する研究態度が素晴らしく、本当に情熱を持って砥石に取り組まれておられることがよく解りました。

何故硝子砥石なのか。
それで何故、硝子砥石であるかですが、砥石の面は真平らでないといけないのですが、平らな面の上に砥石の層を形成すれば砥石面も平らにしやすいはづで硝子は真平らだから、その上に砥石面を高精度に形成したとのことでした。(詳細は下の写真でご覧頂けます)

なお、硝子は厚めの強化硝子を使っているので落とした位では割れないとのことでした。

下の左側は表で、右側が裏の硝子面ですが、滑りにくいように曇り硝子にしてあるため、番手などの文字が少し見難いのですが、水を付けると透き通って見えます。右側の裏面の写真の右は曇り硝子のまま、左が水を付けて写しました。

次は硝子砥石の#8000で、粒子を形にするボンドが左が(硬め)、右がSタイプ(柔かめ)です。
(砥粒が同じでもボンドが違うと砥ぎ味に差が出るそうです)


合成砥の番手について
上の写真の右側の裏の真ん中に大きく表示している#8000が番手で、その下の小さな数字は粒子の粗さをミクロン単位の表示で1.84ミクロン(1.84/1000ミリ)の砥粒を使っていることを示しています。

今迄、合成砥石で砥粒の荒さを正確に表示しているものはなかったと思っていますが、この硝子砥石は上記の写真のように砥粒をミクロン単位で表示し、それ以外の砥粒は使っていないことを表しています。

次が売れ筋の番手と、その砥粒です。
番手バンテ リュウ
#500 29.4ミクロン
#1000 14.7ミクロン
#2000 7.35ミクロン
#3000 4.9ミクロン
#8000 1.84ミクロン
#16000 0.92ミクロン


使用した職人さんの評価、その1
シャプトンさんが昨年12月に三条にお出でになり、岩崎さんのスウェーデン鋼の日本剃刀を研ぎの試験用に入手されたのですが、その時に三条の2人の職人さんに試供品として硝子砥石を提供されています。それをお使い方から次のようなご感想を頂いています。

1、研ぐ時に刃物を手で押える力は普通の砥石の約半分で良い。それでいておりるスピードは約2倍早くおりる。
2、硝子砥石は粒度が均一なので、番手を細かくして行く途中で、他メーカー砥石を使うと砥粒の精度が違うため研ぎ面が狂うので、必ず硝子砥石同士で細かくして行くべきである。
とのことでした。

なお、岩崎さんの剃刀については「私は刃物については素人ですが、さまざまな刃物を砥いだ経験から、とても素晴らしいと思っています。」とのことでした。

使用した職人さんの評価、その2
先日、ホームページをご覧のお寿司屋さんにお勤めのお客様から電話があり、砥石についてお問い合わせがありました。
まだ、硝子砥石はアップしてなかったので、最近発売になったシャプトンの硝子砥石というのがあります、と申し上げたら包丁用の3丁組をお買い上げ下さいました。

10日ほど経ってから再度お電話があり、「今回の砥石は私が考えていた理想的な砥石です。素晴らしくよくおります。」とおっしゃって長々と効用をお話になり「#500はよく下りるが、研ぎ上がり他メーカーの#1000のように仕上がるので、もっと荒い砥石も欲しい。」とのことで#220を追加購入して下さいました。(この項、20/8/31記)

使用した職人さんの評価、その3
書き忘れていましたが、このページを公開した直後に板前さんからガラス砥石、空母合せて6点をお買上頂いたことがあります。

その後のご連絡で、今まで10万円もした天然合せ砥を使っていたが、そんな高価な物が今では必要無くなったと申しておられましたので追加してお知らせします。

私も使ってみました。
12月に当社にお出での折、発売前の硝子砥石の#8000の硬軟の2台をサンプルとして置いて行かれましたので、自分でも鉋を砥いでみました。
#8000の硬めは仕上砥で触るとツルツルしているんですが、ここに刃物を当てると真っ黒な鉄の細かい粉がどんどんと出てくるんです。

次は私が鉋を砥いだ時のもので、ノロがほとんど出なくて細かい鉄の粉が沢山出て来ました。
(クリックすると拡大写真がご覧戴けます)


発売された商品について
今年(18年)4月末に発売されたのが、「木工用3丁組」(大工用)と「包丁用3丁組」です。
3丁組をどの番手にするか、お客様から試用して頂いたら、さまざまなご意見があったそうですが、その中から一番多い番手をセットしたとのことです。(その後、単品も発売になりました。18/8/13現在)

次は3丁組と単品の包装です。右は最近発売になった単品の各番手です。
(クリックすると拡大写真がご覧戴けます)

左は包装から出した状態で3丁が台裏に組み込まれた状態で、右は台を裏返して1丁を台に載せたところです。


左が「木工用3丁組」で、右が「包丁用3丁組」です。


次は現在発売されている硝子砥石の全品と定価です。
コード商品名定価
50669シャプトン硝子砥石3本組#50508木工用1000・3000・800024600
50670シャプトン硝子砥石3本組#50408包丁用500・2000・16000 25900

50672シャプトン硝子砥石#50201 荒砥 #1204200
50673シャプトン硝子砥石#50101 荒砥 #2204200
50674シャプトン硝子砥石#50301 荒砥 #3204200
50675シャプトン硝子砥石#50102 中砥 #5004800
50676シャプトン硝子砥石#50202 中砥 #10005200
50677シャプトン硝子砥石#50302 中砥 #20005700
50678シャプトン硝子砥石#50402 中砥 #30006400
50679シャプトン硝子砥石#50103 仕上砥 #40006400
50680シャプトン硝子砥石#50603 仕上砥(S) #40006400
50681シャプトン硝子砥石#50503 仕上砥 #60007200
50682シャプトン硝子砥石#50703 仕上砥(S) #60007200
5068シャプトン硝子砥石#50203 仕上砥 #80009000
50684シャプトン硝子砥石#50803 仕上砥(S) #80009000
50685シャプトン硝子砥石#50903 仕上砥 #1000015000
50686シャプトン硝子砥石#50303 仕上砥 #1600011400
50687シャプトン硝子砥石#50403 仕上砥 #3000031500
尚、仕上げ砥石に(S)とあるものは、同じ番手に柔らかいボンドを使っています。



砥石の性能を最大限発揮させるために
シャプトンさんが昨年当社にお出でなって、サンプルとして上記の#8000を2台置いて行かれた直後に、当社のお客様でネット社会では有名な大工さんのダイアンさんが来社されましたので、この砥石の話をしたら、「俺に少し使わせてくれ。」と言われて借りて行かれたんです。

丁度、それが戻っていましたので、シャプトンさんにお見せしたら、早速、砥石の面に鉛筆で斜線を描いてから、用意しておられた硝子の上にダイヤモンドをニッケルで固定した非常に精度の高い面直器に当てて修整を始められました。

次が面直をしておられるところです。


このサンプル品は、たった一度しか使っていないにも関わらず、面直器にかけて直ぐ示されたら、やはり真ん中だけが減っており、作業を続けてやがて真平らになりました。

面直しの時には、面直器がグラグラしていてはいけないのでガッチリ固定する必要があり、そのために面直器を固定するための台も用意しておられ、砥石と面直器とともに発売の予定とのことでした。
これらの周辺機器が相当に高価になるが、精度の高い砥ぎをするためには、どうしても必要であると言っておられました。

刃物の切れ味を出し切るには、砥石の面が絶対に平らでないといけない、と強く主張され、そのために必要な機器を揃えたとのことでした。
それが次の4点です。
1、上に書いたダイヤモンド砥粒で高精度で砥石の面を平らにする「シャプトン硝子修正器#50100」です。
2、修正器を安定させるための「シャプトン硝子盆#50000」です。
3、硝子砥石の台「シャプトン硝子研台#50200」です。
4、硝子砥石3丁を収納し、その台にもなる「シャプトン硝子収納研台#50300」です。(これが3丁組に付属する台です)

次が面直器と台と重くてドッシリした砥石台です。


次が、砥石の性能を出し切るための道具類の種類と定価表です。
50688シャプトン硝子修正器#5010029800
50689シャプトン硝子研台#502008200
50690シャプトン硝子盆#5000018000
50691シャプトン硝子収納研台#503005000

通販用に残した、次の商品が少しだけ在庫あります。(27/8/4)
シャプトン硝子砥石3本組#50508木工用1000・3000・8000 定価24600円


シャプトンさんは砥石と刃物ついてさまざまな話をして行かれましたが、刃物を砥いで切れ味を全て出せるようになるには、今までは3年の修行が必要だと言われていたが、私の方法ですれば3日で出来るようになるはづだともおっしゃっていました。

科学的に裏打ちされた実験の結果、そうなるはづだと確信しておられる様子で、目の前で実演を見せて頂いて、確かにそうかなと頷いた次第です。

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